空母の作り方 2009 8 29
今朝の朝日新聞には、
「中国、空母建造着手へ」という記事がありました。
空母の重要性については、このサイトで、2005年に書きました。
「空母 aircraft carrier 2005 2 17」を参照。
きっと、中国人も、その重要性に気づいたのでしょう。
中国といえば、日本以上に「商人国家」ですから。
さて、空母の作り方には、二つあると思います。
ひとつは、今、中国が着手した方法です。
もうひとつは、タンカーを空母に転用する方法です。
この方法は、2003年頃に考えていましたが、訳があって、
このサイトには、掲載を見送りました。
日本において、このまま省エネルギーが進めば、
30万トン級のタンカーが不要になるかもしれません。
それを空母に転用する構想です。
空母というと、近隣諸国には警戒感が強いでしょう。
まだまだ太平洋戦争の記憶がある人々が多いでしょう。
そこで、空母という名称は、刺激が強すぎるので、
動く「海上基地」というコンセプトならば、抵抗感が少ないと思います。
そして、大規模な自然災害に対する「災害救助艦」としての機能も持つ必要があります。
半分は空母で、残り半分は災害救助艦として機能するのです。
そうなると、5万トン級では、あまりにも小さすぎるのです。
最近では、多くの日本人が、イージス艦のことを知っているでしょう。
現在、日本は、6隻所有していると思います。
ところで、イージス艦は、何のためにあるか知っていますか。
基本的には、イージス艦は、空母を守るために存在しています。
最近では、イージス艦の高性能に着目して、
イージス艦の艦隊という構想もあるでしょうが、
元々の発想は、空母を守るためにイージス艦が考えられたと言ってよいと思います。
人工的な墜落。
空母に着艦する戦闘機を見ていると、そういうふうに見えます。
どう見ても、パイロットにも戦闘機にも負担がかかっています。
こうした問題を解消する方法を考える必要があります。
もちろん、タンカーを転用しても、こうした問題は解消できないでしょう。
空母 aircraft carrier 2005 2 17
日本は、将来的に空母が必要になるでしょう。
なぜかというと、アメリカの軍事力が弱体化するからです。
アメリカは、巨額の財政赤字を抱えています。
そういう状態で、イラク戦費が巨額となっています。
これでは、いつか「空母セット」が維持できなくなります。
(空母と護衛艦のセットを維持するには、巨額の経費がかかります)。
日本人が贅沢できるのは、貿易で、金儲けしているからです。
そして、儲けた「お金」で、世界中から、資源や食糧を買い集めているからです。
こうした「日本の贅沢」は、アメリカの軍事力が弱体化すれば、終わりです。
まさか飛行機に日本製品を積んで、商売するわけにはいかないでしょう。
「アメリカの財政赤字の状況」と「アメリカ軍の再編成」を見ながら、
日本の空母を検討すべきです。
今のアメリカの財政では、全世界に「空母セット」を展開することはできないはずです。